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BARONESS
アンダーグラウンドシーンで活躍するアメリカ・ジョージア州サヴァンナ出身のロックバンド。年間250本ものライブをこなすというこのバンドの圧倒的なパワーに驚かされる。
レビュー作品
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The Blue Record
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Red Album
■ The Blue Record
2009
★★★★
ヘヴィロックに多様なエッセンスをぶち込んだ傑作の1stフルアルバムから、約2年ぶりとなる2ndフルアルバム。前作に続いてVo.&G担当のジョン・ベイズリーによる強烈なアートワークが光る本作も、やはり期待通りの優れた内容だ。
獣性の中に存在する豊穣な叡智と圧倒的な本数のライブで鍛えたテクニカルな演奏力による深淵な音楽性をベースにしながらも、全面に出ているのは荒くれな突進力をみせる激烈ヘヴィサウンド。そこにメタルやハードコアにブルース、サイケといった多彩なフィーリングを加味させ、プログレッシヴな構築性のもとに複雑かつダイナミックに進行させていく様は相変わらずかっこいいの一言である。複雑なタペストリーを織り込みながら、地雷を爆発させていく#2、#3辺りはバンドの奥深さを推し量るには十分。その才覚は比較対象に挙げられるMastodonに匹敵する。ダーティな絶叫に勇壮なコーラスワークが掻き立てる昂揚感、紡がれるメロディがさらす渋い哀愁、豪快な畳掛けと牧歌的なアプローチの対比による収縮と弛緩。それらを含めた様々なアイデアを懐から引き出しながら、空間を塗りわけて、知的かつ衝動的なサウンドメイキングを徹底する辺りはさすが(しかも男臭さを貫きながら)。加えて、前作以上に70'sロックやブルージーな色彩が顕著にあわられていて、ガツンと響くヘヴィロックに随分とレトロなエッセンスが調味されている。メロディは以前よりも陽性を帯びてTorcheばりの明るさが滲みでているし、ツインギターのハモリやギターソロの増量、それにフォーキーなアコギの音色の強調による、泣きや昂ぶりは抑えられそうに無い。とりわけそれが顕著なラスト#10〜#12における涙と汗にまみれる展開での締めくくりは、お見事。
馬力のある豪快なサウンド、熱を帯びた男臭い叙情味、その二大看板が軸ではあるのだが、個人的にはアートメタルと呼べそうな領域まで押し上げた芸術性の高さにも惹かれた作品でもある。亜種なロックンロールとして是非とも抑えておくべき傑作でしょう。
■ Red Album
2007
★★★★
アンダーグラウンドシーンで活躍し、年間200本を越えるというとてつもない量のライブをこなす本格派バンドBaronessのデビュー作。激しくも知性を兼ね備えた暴虐の叡智による音の狂騒乱舞、雄雄しい男達の熱演が大地を飲み込む凄まじい熱波がいかにも強烈。聴いた感じで同系統を言うならば、すぐに頭をよぎるのはMASTODON。彼等の系譜にあることは疑いようがなく、音の端々からかなり影響を感じさせる。プログレ・ハードコアともいうべき難解さを晒けだし、怒涛の乱撃をブチかますことで脳髄がフラフラとするまで痛めつけ・・・。と思っていると、Isisのようなポストメタル的なアプローチで静と動をゆったりと蠢きながら意識を覚醒させていくという妙技も見せてくれている。だが、それだけではない。おぼろげなアコースティックパートや砂嵐を巻き起こすストーナーまでを幅広く料理し、自在の緩急も駆使して独特のスケール感の大きい世界観を眼前に造り出している。不思議なまだら模様を描いていくように妖しげな雰囲気を醸しだす楽曲構成に、創造的なリフ・ワークで鼓膜を刺激して、ゆったりとゆったりと神経へのシンクロを図っていく。それを支える確かなテクニックもまた日々の鍛錬によるものだろう。剥き出しとなった獣のような本能とそれに不釣合いな神秘が整然と同居し佇んでいる見事な作品である。
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